7年間成立せず、裁判沙汰になりそうだった遺産分割協議・相続手続きをサポートした事例
状況
約7年前に亡くなっておられる母親の相続についてのご相談でした。
相続人はAさん(兄:県外在住)とBさん(妹)のみであり、Bさんから相続手続の相談をお受けしました。お母様がお亡くなりになった後、いったん遺産分割協議が成立しそうになっていましたが、事情により遺産分割協議は成立せず、今になってしまったこと、相続財産の中にアパートがあり、管理はBさんが継続しておられますが、建物更生共済の満期が近づいているため、これを契機に遺産分割をされたいという相談でした。
司法書士の提案、お手伝い
Bさんから必要資料の提供を受け、お母さまの遺産についての財産目録を整理しました。
そのうえでお兄様にあたるAさんに対して、相続を希望される遺産を選択していただく内容の手紙を作成し、発送しました。ここからはご本人であるBさんが相当努力をされました。いったんAさんからは郵便を開封しないままに書類が返送されてきたそうですが、勇気をふりしぼってBさんからAさんに電話をかけて協議を再開されたそうです。
結果として遺産分割協議が成立しました。成立した内容をうかがったうえで司法書士が遺産分割協議を作成し、その内容をAさん、Bさんに確認していただきました。
最後はAさん、Bさんの両名から委任を受け、司法書士が預貯金の解約、遺産分割協議の内容に沿って指定口座への振込、不動産については相続登記を行いました。
結果
約7年間成立しなかった遺産分割協議が成立しました。
当初のヒアリングではとても遺産分割協議は成立しないと思い、調停の申立をおすすめしましたが、これを固辞され、今後のお兄様との関係を考慮し、なんとか家庭裁判所の関与なく遺産分割を成立させたいというBさんの熱意によって今回の案件はゴールを迎えることができたと思います。
今回はBさんご自身が頑張られましたが、Bさんからは当事務所のサポートのおかげというお言葉をかけていただきました。