相続税の仕組みと申告 | 愛媛県・内子町・西予市・大洲市の司法書士による相続相談室
相続税は、相続または遺贈により財産を取得した場合にかかります。
相続税には基礎控除があり、遺産の評価額が基礎控除の金額以下であれば相続税は課税されず、税務署に対する申告も必要ありません。
また、評価額が基礎控除を超える場合でも、税務上の特例(配偶者控除、小規模宅地の評価減)により、相続税がかからないケースもあります。
基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
※平成26年12月31日以前に相続が発生している場合は、5.000万円+ (1.000万円×法定相続人の数)
目次
相続税の申告
相続開始を知った翌日から10ヶ月以内に相続税の申告を行う必要があります。
申告書の提出先は、亡くなられた方の死亡時の住所地を管轄する税務署です。
相続税の申告には、各相続財産に関する資料や、被相続人及び相続人に関する資料など、膨大な資料の提出が求められます。
そのため、相続税の課税対象になる方のほとんどが税理士に申告を依頼します。
しかし相続税を専門とする税理士は多くはありませんので、税理士によって相続税申告の経験や実績、ノウハウが大きく異なる現状があります。
そのため、依頼する税理士をによっては、節税できたはずの相続税を余計に支払ったという結果にもなりかねません。
当事務所のサービス
相続税専門の税理士の手配
相続税の申告は、とても専門性の高い業務です。その業務を適正に行える税理士は、全体の5%ほどと言われています。これはひとえに、多くの税理士は相続税申告業務に携わる機会が数年に一度である、というようにその経験不足に原因があります。特に土地の評価については、税理士の知識・経験により著しく差が出るところで、ここを誤ると納税額も大きく変化します。まずは、皆さまがご依頼になろうとしている「いつもの」税理士が、相続税をきちんと扱えるか、特に土地の評価をきちんとできるかの確認が必要です。もしこの点につき不安を覚えましたら、当事務所から相続税の申告経験豊富な税理士を照会しますので、お気軽にお申し付けください。
こんな税理士にはお任せできない
前述のように土地評価に明るくない税理士の他にも、相続手続きの基本である「相続人の確定(相続人調査)」作業を、依頼して1か月ほどの間に行えない税理士には、残念ながら申告業務を任せることはできません。なぜなら、相続税の申告は、相続開始後10か月の間に、相続人の確定・財産調査・納税資金の計画・遺産分割協議・必要な財産処分・納税・相続税の申告をすべて行う必要があり、時間を無駄にできないからです。(事務所規模が大きいことは、安心して任せられる理由にはなりません。大きくても、相続人の確定作業の放置は平気で起こりえます。)
依頼した税理士に放置されている「相続人の確定」作業、どうぞ当事務所までご依頼ください。最短期間で作業を執り行い、同時に相続税専門の税理士を手配し、申告までの10か月のスケジュールに乗せるために尽力いたします。
土地売却の手配
納税は原則として現金で行います。しかし、多額の納税資金を工面できる現預金が手元にないことはよくあります。そのような場合、土地を売却して納税資金とします。
さて、売却すべき土地は、ご一族の人生設計・生活設計やその後に発生する相続を考慮して、最適なものを選定する必要があります。納税できればそれでよいのではなく、ご一族の資産設計をしっかり行ったうえでの検討が必要です。お知り合いの仲介不動産会社に任せる前に、当事務所提携の税理士等による資産設計コンサルティングを受けることをお勧めします。そのうえで、なるべく高く、かつ、納税期限に間に合うように売却できる仲介不動産会社に、土地の売却を依頼します。
相続税の計算
相続税の計算は以下の式で行われます。
・相続税の課税価額=相続財産-非課税財産-相続債務・葬式費用+相続開始前3年以内の贈与財産+みなし相続財産(死亡保険金(契約内容によります)や死亡退職金)
相続税の総額は、法定相続人が法定相続割合で遺産を分割したものと仮定して、相続税を各相続人について計算し、合計を算出して求めます。
そして、その総額を実際の割合で按分して各相続人が負担することになります。
また、配偶者や未成年者など、相続人に応じて控除や加算が行われます。
相続税の納税
相続税は、原則的に金銭で申告期限までに一括で納付しなければなりません。
例外としては、「延納」と「物納」という方法があります。
延納とは、金銭で納付することが困難な場合に、担保提供を条件に元金の均等年払いが可能となる制度です。
ただし、「利子税」という利子の支払いが必要となり、本来の相続税よりも多い金額を支払わなければならないので注意が必要です。
物納とは、延納も難しい場合に、 相続財産を現物で国に納付する方法です。
①国債や地方債、不動産、船舶②社債、株式、有価証券③動産といった順番で納付することが定められています。
ただし、この申請は却下される場合があり、却下された場合には、原則通りに現金で支払わなくてはなりません。